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気になる胃酸と胆汁の事。

胃酸がもつ免疫系の役割

衛生状態がよい現代の日本においても、食中毒は毎年1000件以上発生しています。食中毒は食べ物に付着した細菌やウイルスが腸までたどり着き、腹痛や下痢、嘔吐、発熱などを起こすものです。

食中毒を防ぐために、体内で大きな役割をもつのが胃酸です。胃ではタンパク質を消化する酵素のほかに、強力な殺菌作用のある強酸性の胃酸が分泌されています。胃酸は体内に入った細菌やウイルスを弱らせる免疫のような働きをするため、胃酸の分泌が少ないと食中毒を起こしやすくなります

また、胃酸で処理できなかったウイルスが腸までたどりつくと免疫機能に負担をかけ、かぜや肺炎のリスクを高めるといわれています。

胃酸の減少

胃の内壁は、強酸性の胃酸に溶かされないよう粘膜で覆われています。胃酸の分泌量が多すぎると胃痛の原因になりますが、一方で胃酸の少ない状態が続くと胃粘膜は薄く弱くなり、小さな刺激にも過敏に反応して胃もたれや胃痛、膨満感などを起こしやすくなります。

日本人は体質的に胃酸の分泌量が少ないといわれ、さらに加齢やストレス、不規則な生活によっても胃酸の分泌量は減少します。また、にほんでの感染者数は約6000万人ともいわれるピロリ菌は、胃酸を中和することで胃粘膜に生息しています。そのため、ピロリ菌の感染も胃酸が少なくなる一因となります。

胃酸と逆流性食道炎

近年では、逆流性食道炎による胸やけで悩む人が増えています。胃と食道の境界には胃酸の逆流防止機能がありますが、これがうまく働かなくなると胃酸が食道に逆流して胸やけがする、酸っぱいものがこみ上げるなどの症状が起こります。また、便秘や前かがみの姿勢ではお腹が圧迫されるため胃酸が逆流しやすくなります。

これらの症状は胃酸を減らすと緩和できるため、病院では治療薬として胃酸の分泌を抑える薬が処方されます。しかし、胃酸には食品に含まれるミネラルの吸収を高める作用があり、長期間胃酸を抑えるとカルシウムや鉄分などが取り込みにくくなります。

...続きは遊和38号でご覧ください。

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