体を動かして健康になろう
遊和50号読者アンケ―トで皆様からの関心が高かった「運動」。健康維持には欠かせない習慣ですが、忙しくてできない、面倒に感じるという人もいるかもしれません。運動不足は足腰を弱くするだけでなく、さまざまな病気を招くことがあります。
運動の効果
体を動かすことは体力や筋力、足腰の衰えを防ぐだけでなく、さまざまな健康効果があります。体は使わなければ衰え、使いすぎると消耗します。全身を適度にまんべんなく使うのが大切です。
現代人が抱える悩みには、運動を取り入れると解決が期待できるものがあります。
◆骨や筋肉の強化
加齢とともに骨や筋肉は衰えていきます。運動の刺激によって骨をつくる骨芽細胞が活性化したり、筋繊維が増強されて筋肉量が増えたりします。
◆痛みの軽減
痛みは体の異常を知らせるサインですが、実は安静にしているよりも適度に体を動かすほうが痛みの軽減になると分かっています。 軽い運動をすると筋肉や脳内から、炎症を和らげたり痛みを感じ取りにくくしたりする物質が分泌されます。
◆心を安定させる
運動は気分を安定させる働きのある脳内ホルモン・セロトニンを増やします。セロトニンの分泌が少ないと気分は落ち込み、ストレスや痛みを感じやすくなります。一定のリズムでウォーキングや呼吸を行うと、分泌量は増えやすいです。
◆睡眠リズムを整える
運動習慣があると体内時計は整い、寝つきがよくなる・深い睡眠がとれるようになるといった効果が期待できます。特に、夕方に運動して体温を上げておくと、就寝時には体内温度が下がってスムーズに寝つきやすくなります。
◆血管のしなやかさを維持
最も注目されているのは、血管への効果かもしれません。体を動かすと血管にも刺激が加わり、血流の勢いは増します。すると血管の内皮細胞から一酸化窒素(NO)という血管を拡げる物質が発生し、しなやかに保ちやすくなるのです。