たかの友梨さん

美しさとは健康であること。人から好かれること


 

  たかの友梨さん


  たかの友梨ビューティークリニック代表
  美容家

転機は15歳、「理容師になりなさい」

「あなたは理容師になりなさい。手に職を付けて自立して生きていきなさい」と母親から言われました。 それは、普通高校に進学しようと思って勉強していた中学三年生の時です。勉強したかったのでとても反発しましたね。
でもその頃に私が「貰われた子」であることを知ったんです。そして「母一人子一人で、そんな私を中学まで行かせてくれた親に対して 何て申し訳のないことをしたのだろう。これからは苦労して育ててくれた母親に恩返しをしなければならない」という気持ちになったんですね。
それまでは、こうしてくれない、ああしてくれなと不満ばかりだった自分に母への感謝の気持ちが湧いてきて、「理容師になろう」と思いました。 今、振り返るとこの時が人生の大きな転機でした。

それから定時制の高校に通いながら住み込みで理容の修行をして一人前になることができました。
二十歳で東京に出て、毎日、働き蜂のように働いていたのですが、ある日ふと仕事帰りの電車の車窓に映る自分の顔の吹き出物をみて ビックリしましたね。
そのニキビ顔をなんとかしたくて化粧品店に行って相談しました。購入した化粧品でニキビが解消されたので、アドバイスしてくれた化粧品店の 綺麗なお姉さんに「あなたみたいになりたい」っていったら「じゃこの会社に入ったら」といわれ化粧品会社に転職したんです。

女性は「美しくなる」という夢を買う

その頃の理容代は250円、それが1万2千円の美容クリームを私から買う人がいるんです。今で言えば15万円位です。
女性は何故このようなものにお金を出すのだろう?って考えました。あっ、そうだ女性は美しくなるという夢を買うんだと思いました。
化粧をして美しくなると周りの見つめる目が変わります。私も床屋であんなに頑張っていた時には無下に扱われていたのに、 化粧の仕方が上手になり綺麗になっただけで急に世の中の私を見る目が違ってくる。デパートに行っても応対が違う、 綺麗だと女性は得なんだと思いました。

でも、化粧品を沢山売って褒められて「それはおかしいな?」とも感じていましたね。こんなに化粧品はいらないのに…。
そこでたまたま新聞で見つけたのがエステの記事でした。あっこれだ!と直感、持ち前の行動力を発揮しエステを学ぶために フランスへ飛び立ちました。そこで発見したのが引き算の美学です。
これまでは、色々と使い過ぎていたのです。そのエステの真髄に触れた時に、日本の女性にも伝えたいという使命感を抱きました。 そして、その後は無我夢中でここまでやってきました。

魅は与によって生じ、求によって滅ず

私の座右の銘は、「魅は与によって生じ、求によって滅ず」という言葉です。
人間の魅力は、与えるものが多ければ増し、要求することが多ければ減ずるという意味です。 会いたいという人は、あの人にあったら元気になるという人。
しかし、愚痴ばっかり聞かされたら、また会いたいとは思わないでしょう。 だから、健康で魅力的であるためには、「与える心」と「与えるもの」を持つ努力が必要ですよね。それは、会話の楽しさであったり 上手なお料理であったりと人それぞれでよいと思います。

 

美しさとはまず健康であること。そして、人間って好きな人は綺麗に見えますから、いかに人に好感を与えるか。 この二つが美しさの原点。ただ外面的な美しさだけでは、十人十色で好き嫌いがあるでしょう。でも、万人が万人あの人は美しいという人は、 「与によって生ずる」魅力を兼ね備えている人ですね。

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