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服部幸應(はっとりゆきお)さん
学校法人「服部学園」理事長
医学博士
食育の心臓部分は食卓での「しつけ」にあり
まず「食育」についてお伺いします。
「食育」とは、適切食生活で体を守り、生活習慣病をいかに防ぐかということです。でも「食育」の心臓部分は、食卓での「しつけ」にあると思うのです。
3~8歳の頃、僕らのときは家族の誰かと一緒に食べる機会が年間800食あったのに、今は子供がひとりで食べることが増え、平均300食しかないですね。その300食もほとんどがテレビを見ながら。これでは、親子が話し合う機会がなく、子供に姿勢から箸の使い方までを、理屈抜きで教えることができません。また、「顔色悪いね」と親が気付けば、自殺を防げる子がいるはずです。
じつは物事の道理やわきまえなど、倫理観の70%が3~8歳までの食卓におけるだんらんで形成されるのです。成人になると、食事のプロを目指す学生たちでさえ、頭で理解してもすでに遅く、自分の食習慣を変えることは困難です。
子供がキレやすく、犯罪が深刻になり、落ち着きのない子供が増えています。これは日本で食育がされていないからです。
本当の「食育」とは「しつけ」「よい食事」「世界の現実を知る」事
日本人は団塊の世代から核家族を好み、子供にもしつけをしない親が多くなっています。
親や先生を尊敬している割合が50%を割ると国家の危機といわれています。ほとんどの国では70~85%をキープしていましたが、日本はなんと20%代。深刻な危機感を感じまして、17年前から「食育」の研究をはじめ、現在では内閣府の食育推進委員の立場から指導しています。
今こそ「食育」必要
「食育」という言葉を知っている人は増えましたが、多くの人が子供から単なる調理、農業体験と考えています。食育で最も大切なのは「食卓」での子供の「しつけ」。次に安全・安心で健康な食事、生産者も含めた「食育」が必要と感じています。
さらに、世界との関わりが大切です。日本は自給率が39%と極端に低く、食料を海外に依存していながら、残飯では世界一の量(1人171kg)となっています。修学旅行で最近は韓国や台湾にも行きますが、もっと食料に恵まれない国を見学すべきです。
「和食」が健康で長生き
玄米食の「マクロビ」※が流行していますが、やはり和食がいいですか?
12年前ネズミで実験をしました。ネズミ100匹ごとで分け、Aグループは玄米、魚、野菜、Bには白米、魚、肉、野菜、Cにはパン、マーガリン、ソーセージ、ベーコンを2年7ヶ月(人間の60年にあたる)エサとして与え続けました。どんな結果が出たと思います?
Aグループは全部のネズミが生きており、毛がふさふさしていました。Bは日本の平均の食事ですが、18匹が死に、残り1/3が生活習慣病でした。Cは54匹が死亡、残り半分が生活習慣病にかかっていました。体重はAグループを「1」とすると、Bが「1.7」、Cが「2.3」でした。肉や脂の消費量が増加しています。肉より魚を食べましょう。そして、野菜も摂取してください。
※マクロビ・・・マクロ+ビオティックの合成語。「玄米菜食」「穀物菜食」などをさす。
スクワットで健康維持
僕は国から「健康大使」として任命をいただいています。まず運動。1日スクワットを390回。朝・昼・晩と130回を3回続けています。2年半で体重が9キロ、腹周りが6センチ減って、82センチになり、メタボの85センチ基準以下になりました。
食の審査員を年に30回務めており、一度に50食を食べたりもするので次の食事でバランスを調整します。たまには僕も焼肉が思い切り食べたくなりますが、翌日は玄米菜食にして、バランスをとるようにしています。









