りんご
みなさんは、リンゴから何を連想されますか?
聖書のアダムとイブにまつわるリンゴ、ニュートンの万有引力、息子の頭上のリンゴを射抜いたウィリアム・テルなど…。
リンゴから連想するものは他の果実と比べ物にならないほど豊富です。中でもアダムとイブのお話は有名で、私は、二人がヘビにそそのかされてリンゴを食べたせいでエデンの園を追放されたものと認識していましたが、じつはこのお話の禁断の実はリンゴの実というわけではなかったようです。
いずれにせよ、古くから絵画に描かれたり、現代ではアップルコンピューターのシンボルマークにもなるなど、多くの果実の中でもリンゴが特別な魅力を持っていることには違いないようです。
私はリンゴに対して、「神聖な果実」と同時に「優しい果物」という印象も持っています。おそらく、幼い頃、風邪をひいた時にだけ食べさせてもらった擦りリンゴの印象なのでしょう。
あっという間に変色してしまうからか、私の生家では擦りおろしたと同時に台所を片付ける暇もなく、祖母や母が小走りで私の口元に運んで来てくれたことを今でもよく覚えています。
そんなときのリンゴはいつもより甘く感じ、私にとっては祖母や母たちの優しさに溢れた特別な果実へと変身したものです。
神聖で優しく、古くから人々を魅了するリンゴは、いくつかを籠に入れて食卓の隅に置くだけでも不思議と温かい気分にさせてくれるものですが、お皿の上に水の入ったグラスや花瓶を置き、その周りに沢山の赤いリンゴを盛ってみてください。
そこに花を一緒に活けることで温かさを感じるだけでなく、花に負けないリンゴの持つ魅力がより一層引き立ち、リンゴがひとつの芸術品に見えてくるのではないでしょうか。
そんなアレンジメントを作ってみれば、きっとどなたにも芸術家の素質があることに気付くはずです。







